N中等部とは?
みなさんはN中等部を知っていますか?
N中等部とは、学校法人角川ドワンゴ学園が運営するN高等学校(略してN高)の中学生向けバージョンのスクールで2019年4月に開校予定です。
N中等部は、義務教育で認められている中学校ではありません。フリースクールやインターナショナルスクールと同じで、公立中学校や私立中学校に在籍しながら、通うことができるスクールなのです。
N中等部のホームページでカリキュラムを見てみると、「学びたいことを、好きなだけ学ぶ」と書いてあります。
さらに、
これからの社会で創造力をもって活躍する人材を育成するために、N中等部には、国数英、プロジェクト学習、プログラミング学習を中心とした幅広い学びがあります。
70年以上文芸・映画・ アニメなど多様なコンテンツを世に生み出してきたKADOKAWAと、インターネット動画サイトの魁となったニコニコ動画を開発しIT業界を牽引するドワンゴの力を集結させた、新時代のための魅力的なカリキュラムです。
N中等部で、自分の将来へつながる学びをみつけましょう。
と書いてあります。
そう思い、個別相談会に申し込みました。事前に、自分の自己紹介をし、個人的にN中等部に興味があることと、TANQ-JOBで記事にしたいことを伝えておきました。
2019年4月開校、まだ校舎がない!
N中等部を見たいと思ったのですが、2019年4月にスタートするN中等部は、まだ校舎がありません。個別相談会は、N高等学校(以下、N高)で行われました。N高は通信コースと通学コースがあり、通学コースは、東京・千葉・神奈川・大阪・福岡などに校舎があります。
今回は、N高の御茶ノ水キャンパスで個別相談をお願いしました。
入り口に顔認証できるモニターがありました。これで、登校をチェックできるそうです!僕の学校もカードを機械に近づけて登校チェックをしていますが、カードを出すのが面倒でやっていません。顔認証なら楽でいいと思いました。
ビルの上の階にN高の教室がありました。学年別になっていないので、広い部屋の中で自由に座って勉強できるそうです。
インタビュー内容を会話形式にできたら読みやすいかもしれませんが、今回はN中から、会話形式ではなく記事にしてほしいとリクエストがあったので、頑張って書いてみようと思います。(これは、僕の取材の能力を試されているような気がします・・・。)
N中等部を探究してみました
職業探究ウェブメディアTANQ-JOBっぽく、N中を探究してみました。
N中等部の校舎はどこにあるのか?
2019年4月に開校するのは、東京(新宿・秋葉原)と大阪(江坂)の3校です。
定員は?
はじめ40名で募集していましたが、あまりにも問い合わせが多いため、東京も大阪もそれぞれ150名に定員を増やしたそうです。40名から150名に増えるとは、かなり人気があるようです。取材させてもらったのは11月でしたが、すでに入学申し込みは始まっていました。
体験授業は?
今、校舎がなく、作っている段階なので、体験授業は行っていませんでした。開校した後は、体験授業が受けられるようです。2019年4月したい人は、校舎も授業も見ないで判断しなければなりません。
授業内容は?
中学1年から3年まで一緒に授業を受けます。国語、数学、英語は動画を見て自分のペースで勉強することができます。英会話の授業は別にあります。
他には、「ライフスキル学習」「プロジェクト学習」「プログラミング」などN中でしか学べない授業があります。
理科と社会の授業はありません。興味があれば勉強すればいいので、勉強を押し付けられる感じがありません。
通学しなければならないのか?
通信教育ではなく通学して学びます。通うのは、週5コース、週3コース、週1コースがあります。週3コース、週1コースは好きな曜日に来れる訳ではなく、週1コースの生徒は火曜日、週3コースは月・水・金などのように曜日が決まっています。
N中は義務教育で認められた学校(一条校というそうです)ではないので、回数も自分で選べます。
N中に通えば中学校を卒業したことになるのか?
N中は自分で選んで行くフリースクールのようなものなので、公立中学校や私立中学校に在籍しながら通うことになります。卒業証書は在籍している中学校でもらうことになりますが、N中でも卒業式などは予定しているようです。
N高に進学できるのか?
一貫教育とありますが、N中からN高に行きたい場合は、入学試験をして入学します。他の受験生と平等です。
誰でも入学できるのか?
入学するには、在籍する(進学予定)の中学校の校長先生に、N中等部に通う許可をもらう必要があります(書類があります)。
そして、残念なお知らせですが、入学テストと作文・面接があります。テストに合格する必要がありますが、点数のいい人から順番に合格するわけではないそうです。相対評価ではなく絶対評価をするそうなので、いいと思った生徒が150人集まったら、そこで終了になってしまいます。(ギリギリに申し込まず、早めに申し込むことをおすすめします)
勉強ができなくても入学できるのか?
入学テストはそれほど難しいものではないそうです。しかし、かけ算や分数の計算ができないと入学は厳しいそうです。なぜなら、勉強できないことや勉強についていけないことで自信を無くしたり、心が傷ついてしまうからだそうです。それはN中が望んでいないことです。もし、かけ算などができない場合は、勉強をして挑戦してほしいそうです。入学は4月だけではなく、5月、7月、10月、1月入学があるので、自信をつけてから受験するといいと思います。
N中の良い点
僕が感じた良い点を紹介します。人によって、魅力に感じる点は違うと思いますが、他にも面白い点はたくさんあります。
- 制服はありますが、買うか買わないかも自由。私服で通学できる
- ノートパソコンを使うので、教科書はいらない。カバンも軽い
- 朝は9時半からなので、朝が楽
- 勉強の科目は動画授業で好きな科目を好きなペースでできる
- 学年関係なく一緒に勉強できる
- プログラミングの勉強ができる
- ドワンゴのスクールなのでニコニコ超会議に参加できる
- 職業体験が充実している
- 自分のやりたいことに時間が使える
- 休み時間などにパソコンしてもいいし、起業している人は仕事をしてもいい
- いろんな面白い人と友達になれる
N中のデメリット
- 義務教育で認められていない学校
- 通うには在籍する(在籍予定の)中学校に許可をもらわなければならない
- お金がかかる
- 開設前なので、本当にいいスクールなのか情報だけで判断しなけばならない
- 運動ができない。ビルの中です
デメリット、少ないです!
まとめ
N高の校舎は、ソファがあり、人狼ゲームや3Dプリンターも置いてありました。N中も同じになるかは分かりませんが、面白い学校になると思います。
自分で考え、行動できる学校です。そうできない人も先生がサポートしてくれる学校だと僕は思いました。
僕が入学するかどうかですが、2点で悩んでいます。
1つは、今、私立中学に通っているので、今の中学を退学して公立中学に行ってN中に行く許可を取るのは面倒です。仮に私立中学にいていいと言われた場合、私立中学の授業料とN中の授業料がかかります。親に「私立中学のお金は出してやるから、N中の授業料は自分で稼げ。起業するなら、自分で稼いで学校に行ってみろ」と言われて、やる気にはなっています。
2つ目は、もしN中等部に行った場合、「加藤くんはN中にいるから起業できたんでしょ?」と言われてしまう可能性があることです。誰でも起業できることを証明したい僕が義務教育の中学に通わず、時間の余裕ができた中で仕事をするのは、僕にとってはメリットにもなりますが、デメリットにもなります。
思いっきり仕事をして早く起業家として成果を出したいので、N中に行きたいという気持ちと、そこまで言うなら、学校に全くいかないで仕事してしまえばいいという気持ちもあります。
もし、僕をN中等部でみかけることがありましたら、声をかけてください。
N中等部の先生は、僕の悩みもきいてくださり、取材も丁寧にこたえてくださいました。そして、「絶対に入学してね」というような勧誘が全くありませんでした。「加藤くんの人生です。N中に来ることは人生の大きな選択です。だから、じっくり考えてください。自分で答えを出してください」と言われました。そんな先生がいる学校は、きっと居心地がいいのだろうなと思いました。
その後(2019年10月追記)
実は、2019年4月開校の際に僕はN中等部には入学しませんでした。しかし、2019年10月からN中等部に通うことになりました。詳しくは以下のnoteをご覧ください。noteを購読くださった方限定でN中等部の相談にのりたいと思います。
●僕が私立中学をやめてN中等部に行く理由
https://note.mu/crystalroad/n/n02ff42b1ee35
●僕がN中等部を希望してから地元公立中学や私立中学と交渉した3ヶ月の記録
https://note.mu/crystalroad/n/n3187735d5430
●N中等部の生活をレポート中『月間マガジン 中学生社長・加藤路瑛のN中等部ライフと教育ハック』
https://note.mu/crystalroad/m/m09efc8d64935